少年弁護ドットコム A法律事務所設立への道〜弁護士になりたい!日記〜

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少年事件
手続の概要
少年事件とは
事件の受理
家庭裁判所調査官による調査
審判
試験観察について
家庭裁判所における教育的な働きかけ
保護者に対する措置
処分の決定
処分の種類
抗告
少年審判に関係する人たち
少年事件で被害にあわれた方のための制度
少年事件で被害にあわれた方の声をお聞きしています
少年事件Q&A

手続の概要
家庭裁判所は,罪を犯した少年などに過ちを自覚させ,更生させることを目的として,少年の調査,審判を行い,処分を決定します。
審判は,少年の再非行を防止することを目的として,少年が本当に非行を犯したかどうかを確認の上,非行の内容や少
年の抱える問題点に応じた適切な処分を選択するための手続です。

少年事件とは
家庭裁判所が少年事件として取り扱うのは,主に次のような事件です。
1 犯罪少年 罪を犯した14歳以上20歳未満の少年
2 触法(しょくほう)少年 実質的には罪を犯しているが,その行為の時14歳未満であったため,刑法上,罪を犯したことにはならないとされている少年
3 ぐ犯少年 20歳未満で,保護者の正当な監督に従わないなどの不良行為があり,その性格や環境からみて,将来罪を犯すおそれのある少年
なお,少年事件でいう「少年」とは,女子も含んだ表現です。

事件の受理
1 受理
家庭裁判所が受理した少年事件の非行別の内訳(平成18年)は右図のとおりです。
家庭裁判所が少年事件を受理する方法は,警察官や検察官からの送致がほとんどです。
14歳未満の少年の事件については,知事又は児童相談所長のみから,家庭裁判所に送致されます。
2 管轄
少年の住居又は非行を犯した場所を管轄(かんかつ)する家庭裁判所が事件を扱います。
3 移送
家庭裁判所は必要があると認めるときは,管轄のある他の家庭裁判所に事件を送ることができます。例えば,少年が非行を犯した場所を管轄するA県の家庭裁判所で事件を受理した後,少年の住居地を管轄するB県の家庭裁判所へ移送する場合などがあります。
4 観護措置
家庭裁判所は事件を受理したとき,少年を少年鑑別所に送致することがあります。これを観護措置(かんごそち)といいます。少年鑑別所とは,科学的な検査,鑑別の設備がある国立の施設で,ここで,少年の処分を適切に決めるためのいろいろな検査等が行われます。
少年鑑別所に収容される期間は,通常は最長4週間ですが,一定の事件で証拠調べが必要な場合は最長8週間まで延長することができます(観護措置については不服申立ての制度もあります。

家庭裁判所調査官による調査
家庭裁判所調査官が,少年の性格,日ごろの行動,生育歴,環境などについて,心理学,教育学,社会学などの専門知識・技法を活用して,調査を行います。この調査は,少年や保護者,その他の関係者を家庭裁判所に呼んで面接をしたり,心理テストを行うなどの方法により行われます。また,家庭裁判所調査官の方から,少年の家や学校などに出向いて調査をすることもあります。このほか,家庭裁判所の医務室で医師の診断を受けさせたりして調査を行うこともあります。
調査に当たっては,家庭裁判所調査官は,少年に対して反省を促し,再非行を防止するための面接指導を行うほか,少年を地域美化活動等に参加させたり,被害にあわれた方の声を聞かせたりする措置を行うこともあります。保護者に対しても養育態度の問題点を指摘したり,監護責任の自覚を促すなど,少年の更生のために必要な助言や指導を行います。
家庭裁判所調査官は,少年の非行の内容や生活状況,家庭の状況などを調査していく中で,少年の抱える問題や非行の原因を明らかにし,関係機関に照会した結果などを踏まえて調査の結果をとりまとめ,報告書を作成して裁判官に提出します。

審判
審判には,少年と保護者が出席します。また,家庭裁判所調査官,付添人(多くは弁護士),学校の先生,雇主,保護司などが出席することもあります。非行事実が争われる一定の重大な事件においては,家庭裁判所の判断で検察官を出席させることもあります。
審判は,少年が本当に非行を犯したかどうかを確認した上,非行の内容や個々の少年の抱える問題性に応じた適正な処分を選択するための手続です。審判の過程そのものが,少年の再非行防止に向けた教育的機能を果たすことになりますので,少年に対し非行の重大性や自分の問題点などを理解させて反省を深めさせる必要があります。しかし,少年はその年齢や性格によって理解する力が異なりますので,各裁判官は,分かりやすく丁寧に諭したり,厳しくしかったりして,非行の内容や少年に応じた工夫をしています。
また,審判は,適正な処遇選択を目指しているので,少年の抱える問題点を的確に把握する必要があります。そのため,各裁判官は,少年や保護者に対し,非行の動機・態様,被害者の方への反省の気持ちなどはもちろん,少年の生育歴,家族の関係,学校・職場での状況など,プライバシーに関わる問題などについても自発的な発言を促し,その詳細を明らかにする必要があります。このように,少年や保護者などから,プライバシーに関わる事項も含め率直な発言が必要とされるので,普通の刑事裁判と違って少年審判は非公開とされており,一般の人が審判を傍聴することはありません。
裁判官は審判において,少年が再び非行を犯さないで更生するにはどのような手当てが必要かということを十分に考えて,最終的な処分を決定します。

試験観察について
1 試験観察
家庭裁判所では,少年に対する処分を直ちに決めることが困難な場合,少年を適当な期間,家庭裁判所調査官の観察に付すことがあります。これを試験観察といいます。試験観察においては,家庭裁判所調査官が少年に対して更生のための助言や指導を与えながら,少年が自分の問題点を改善していこうとしているかといった視点で観察を続けます。この観察の結果なども踏まえて裁判官が最終的な処分を決めます。
試験観察を行う際,民間の人や施設に指導をゆだねて観察することもあります(これを「補導委託」といいます。)。
2 補導委託
補導委託とは,民間の篤志家(「補導委託先」といいます。)の協力によって,少年を家庭的な生活環境に置いたり,生活環境を変えて,規則正しい生活習慣を身に付けさせることによって少年の更生を図ろうとするもので,試験観察に併せて行われるものです。
一般的には,補導委託先において,その責任者である補導受託者や家族と生活をともにし,仕事等を通して規則正しい生活習慣を身に付けるよう指導していくことが中心となります。
少年を預かっていただく補導委託先には,建築業,製造業,農業,飲食店,理美容店の経営者など個人の方々や児童福祉施設,更生保護施設などがあります。
少年は,補導委託先の人たちと生活をともにしたり,仕事を教わったりする中で,社会人としての生活習慣や責任感を学びます。

家庭裁判所における教育的な働きかけ
非行を犯した少年が再び非行に走ることのないようにするには,非行の内容や個々の少年の抱える問題に応じた適切な措置をとることが必要です。
家庭裁判所では,非行を犯した少年に対し,保護観察や少年院送致などの保護処分の決定や刑事処分とするための検察官送致の決定をしていますが,そのような処分までは行わない少年に対しても,非行について反省させ,これを繰り返すことのないように,調査から審判,処分の決定までの過程で,様々な方法で教育的な働きかけを行っています。
教育的な働きかけの例
○ 調査や審判での指導
調査では,それぞれの少年や保護者の問題に焦点を当てた指導を行います。保護者も同席させ,必要がある場合には,継続的に少年や保護者と面接し,より深く働き掛けていくこともあります。また,審判の場では,裁判官が少年に,非行や生活態度を反省し,これを繰り返すことのないよう訓戒(くんかい)を与え,保護者に対する指導も行います。
○ 被害者の方の視点を取り入れた講習
万引きをした少年などに対し,犯罪被害にあわれた方の被害の実情や気持ちなどを聞かせ,「万引きくらいで」などと軽く考えがちな非行について反省を深めさせるための講習が行われています。
○ 民間ボランティアへの補導の委託
民間のボランティアに一定の期間,少年を預け,生活態度や職業への心構えなどの指導を受けさせます。
補導委託(模擬)
○ 社会奉仕活動
少年を地域の清掃や老人福祉施設等における介護などの社会奉仕活動に参加させるといった新しい試みも行われています。例えば,少年を特別養護老人ホームに3日程度宿泊させたり,通わせたりして,お年寄りの話し相手や食事の介添え,車いすでの移動の補助をするなどの活動に参加させています。
わずかな期間でも,このような活動をする中で,少年は,社会に対する償いの気持ちを持つようになったり,お年寄りから感謝されたり頼られたりすると,自分も人の役に立てたという喜びを体験し,お年寄りが一生懸命頑張っている姿やそこで懸命に働いている職員の姿に心を打たれたりもします。その結果,社会や被害にあわれた方のことを具体的に考え始めたり,駄目だと思っていた自分に自信を回復したり,思いやりの大切さを感じたりして,更生のきっかけをつかむことになります。
○ 親子での共同作業の体験
親子関係の問題が非行の大きな原因になっている場合などに,親子で合宿などに参加させ,共同作業を通じて親子関係の調整を図ることもあります。

保護者に対する措置
保護者が監護責任を自覚することは,少年が再び非行を犯すことを防ぐためにとても重要です。家庭裁判所は,保護者に対して監護責任の自覚を促すために,調査や審判,講習などさまざまな形や段階で,保護者への働きかけを行っています。
保護者に対する措置の例
○ 調査や審判での指導
調査では,例えば,家庭裁判所調査官が,保護者の責任をわかりやすく記載した資料を活用しながら,養育態度の見直しや被害弁償を促すといったことが行われています。また,審判の場でも,調査段階での働きかけやこれに対する保護者の反応を踏まえて裁判官から保護者に対する指導が行われています。
○ 被害者の方の視点を取り入れた講習
少年だけでなく保護者にも,犯罪被害にあわれた方の被害の実情や気持ちなどを聞かせ,非行について反省を深めさせるための講習を受けてもらい,被害にあわれた方の痛みを理解させ,少年に対する今後の監督に役立ててもらいます。
○ 社会奉仕活動
社会奉仕活動に親子で参加させて,親子関係改善のきっかけとするための取り組みが行われています。
○ 保護者会
保護者同士で,少年に非行を繰り返させないための親の役割について話し合う機会を設け,保護者としての責任の自覚を高めます。これには家庭裁判所調査官も立ち会い,必要に応じて助言,指導を行います。

処分の決定
裁判官は,調査や審判の結果にもとづいて少年の処分を決定します。
処分には,少年を保護観察所の指導,監督にゆだねるもの(保護観察)や少年院で指導や訓練を受けさせるもの(少年院送致)などがあります。また,少年に刑罰を科すのが相当なときは,事件を検察官に送り,刑事裁判の手続に移す場合もあります(検察官送致)。
また,家庭裁判所の教育的な働きかけによって再非行のおそれがないと見込まれるときには,上記のような処分をしない場合もあります(不処分)。

処分の種類
保護処分決定 加古川・播磨学園(少年院)
◎ 保護観察
保護観察官や保護司の指導・監督を受けながら社会内で更生できると判断された場合には,保護観察に付されます。決められた約束事を守りながら家庭などで生活し,保護観察官や保護司から生活や交友関係などについて指導を受けることになります。
◎ 少年院送致
再非行を犯すおそれが強く,社会内での更生が難しい場合には,少年院に収容して矯正(きょうせい)教育を受けさせます。
少年院では,再び非行を犯すことのないように,少年に反省を深めさせるとともに,謝罪の気持ちを持つように促し,あわせて規則正しい生活習慣を身に付けさせ,教科教育,職業指導をするなど,全般的な指導を行います。
◎ 児童自立支援施設等送致
比較的低年齢の少年につき,開放的な施設での生活指導が相当と判断された場合には,児童自立支援施設等に送致します。児童自立支援施設は,主に,不良行為をしたり,又は不良行為をするおそれのある少年などを入所させて,必要な指導を行い,その自立を支援することを目的としている施設です。
検察官送致
14歳以上の少年について,その非行歴,心身の成熟度,性格,事件の内容などから,保護処分よりも,刑事裁判によって処罰するのが相当と判断された場合には,事件を検察官に送致することがあります。
なお,少年が故意に被害者を死亡させ,その罪を犯したときに16歳以上であった場合には,原則として,事件を検察官に送致しなければならないとされています(いわゆる原則検送制度)。
検察官は,検察官送致がされた場合,原則として,少年を地方裁判所又は簡易裁判所に起訴しなければなりません。
知事又は児童相談所長送致
少年を児童福祉機関の指導にゆだねるのが相当と認められた場合には,知事又は児童相談所長に事件を送致します。児童相談所は,18歳未満の児童を巡る各種の相談に応じ,児童福祉司による指導,児童福祉施設への入所や里親への委託などの措置を行う都道府県の機関です。
不処分,審判不開始
(教育的働きかけ)
上記のような処分をしなくとも調査,審判等における様々な教育的働きかけにより少年に再非行のおそれがないと認められた場合,少年を処分しないこととしたり(不処分),軽微な事件であって調査等における教育的な働きかけだけで十分な場合には,審判を開始せずに調査のみを行って事件を終わらせること(審判不開始)もあります。
不処分や審判不開始という語感からすると,家庭裁判所が何もしないまま少年事件を処理しているかのような誤解を与えてしまいがちですが,不処分や審判不開始で終わる場合でも,裁判官や家庭裁判所調査官による訓戒(くんかい)や指導といった教育的な働きかけを行い,少年及び保護者がそれをどのように受け止めたかを見きわめた上で決定を行っています。
例えば,無免許運転などの場合は,少年を保護者とともに家庭裁判所が実施する講習に参加させ,無免許運転の危険性や社会的責任,あるいは運転には人命尊重と遵法の精神が必要であることを理解させようとしています。講習の際には,少年と保護者に対し,講師から無免許運転が法律で禁止されている理由やその危険性について説明をするほか,無免許運転を題材としたビデオを見せて,その内容について話し合います。裁判官は,その結果を踏まえて,保護処分をする必要まではないと判断した場合には,不処分の決定をします。

抗告
1 少年,その法定代理人(親権者や後見人)又は付添人
保護処分(保護観察,少年院送致,児童自立支援施設等送致)決定に対して不服がある場合は,少年,その法定代理人(親権者や後見人)又は付添人から高等裁判所に不服の申立てをすることができます。これを「抗告」といいます。
その場合は,抗告の趣意(しゅい)(家庭裁判所の決定に対し自分が不満に思っている理由)を簡潔に記載した申立書を,一定の期間内に決定をした家庭裁判所に提出します。
2 検察官
審判に検察官を出席させる決定があった事件では,検察官は,不処分決定や保護処分決定に対して,重大な事実の認定の誤りがあることなどを理由として,高等裁判所に抗告受理の申立てをすることができます。

少年審判に関係する人たち
裁判官
裁判官は,捜査機関から送られた記録などを調査した上で,少年,保護者,付添人の言い分を聴いたり,家庭裁判所調査官の調査結果や意見を聴いたりして,少年が非行を犯したかどうかや,少年の再非行防止のためにはどのような処分が必要かを判断します。
家庭裁判所調査官
家庭裁判所調査官は,心理学,教育学,社会学などのいわゆる人間関係諸科学の知識や技法と法律知識を活用して,家庭内の紛争や非行の原因などの調査を職務としています。
少年事件は,少年自身の性格や行動の問題だけでなく,その背景に少年を取り巻く家庭環境や社会環境など様々な要因が複雑に絡み合っていることが多く,事件の的確な理解と解決のために,家庭裁判所には,家庭裁判所調査官が置かれ,少年にとって適切,妥当な処分を選択できるよう調査を行っています。
裁判所書記官
裁判所書記官は,事件に関する記録等の作成及び保管並びに裁判官の行う法令や判例の調査の補助を職務としています。また,事件の進行全般についての管理や裁判所に来庁した人に対して手続の流れや申立ての方法を説明するなどの窓口業務も行っています。
付添人
少年及び保護者は,付添人を選任することができます。弁護士以外の人が付添人になろうとする場合には,家庭裁判所の許可が必要となります。
また,家庭裁判所は,審判に検察官を出席させる決定をした場合に,少年に弁護士である付添人がないときは,弁護士である付添人を付さなければなりません(国選付添人)。
検察官
家庭裁判所は,14歳以上の少年が次のような罪を犯した場合に,少年の非行事実を認定するために必要があると認めるときは,検察官を審判に出席させる決定をすることができます。
1 故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪
(例えば,殺人,傷害致死など)
2 死刑又は無期若しくは短期2年以上の懲役若しくは禁錮(きんこ)に当たる罪
(例えば,強盗,強姦など)

少年事件で被害にあわれた方のための制度
少年事件で被害にあわれた方は,家庭裁判所に対して,1.少年事件記録の閲覧(えつらん)・コピー,2.心情や意見の陳述,3.審判結果等の通知の申出をすることができます。
1. 少年事件記録の閲覧・コピー
審判を開始すると決定された事件について,被害にあわれた方や一定の親族の方は,損害賠償や保険金の請求をしようとするなどの正当な理由がある場合に,犯罪の事実に関する記録の閲覧・コピーを申し出ることができます。
2. 心情や意見の陳述
被害にあわれた方は,自分の気持ちや事件についての意見を述べるために,家庭裁判所に対して意見の陳述を申し出ることができます。
意見陳述には次の3つの方法があります。
審判の場で裁判官に対して行う。
審判以外の場で裁判官に対して行う。
審判以外の場で家庭裁判所調査官に対して行う。
どの方法によるかは,申出をされた方のご希望もふまえて決定されます。
また,心情や意見を述べる際は,緊張や不安をやわらげるために,家族に付き添ってもらうこともできます。
3. 審判結果等の通知
家庭裁判所から少年の審判結果等の通知を受けることを申し出ることができます。
通知内容は次のようなものです。
少年及びその法定代理人(親権者など)の氏名及び住居
決定の年月日
決定の主文
決定の理由の要旨
これらの制度を利用するには,いずれも申出が必要になります。申出ができる方の範囲や必要書類など詳しいことは,最寄りの家庭裁判所にお問い合わせください。また,家庭裁判所には申出書が備え付けてありますので,ご利用ください。
これらの制度とは別に,家庭裁判所では,被害にあわれた方の声を調査,審判に反映させるため,被害の実情やお気持ちについて書面で,あるいは家庭裁判所調査官が被害にあわれた方に直接お会いしてお話しを聞く場合がありますので,ご協力をお願いいたします(詳しくは「少年事件で被害にあわれた方の声をお聞きしています」をご覧ください。)。

少年事件で被害にあわれた方の声をお聞きしています
 前述の被害にあわれた方のための制度とは別に,家庭裁判所では,被害にあわれた方の声を少年審判手続に反映させるために,被害にあわれた方の心情やプライバシー等に十分配慮しながら,家庭裁判所調査官が書面で,あるいは直接お会いするなどしてお話を聞くことがあります。
○ 被害にあわれた方から被害の実情や気持ちを聞いて,その声を少年に伝え,犯した罪に対する反省を深めさせるとともに,責任の重さを自覚させます
○ 少年の保護者にもその声を伝えて,被害にあわれた方への対応や少年への接し方などについて考えさせます。
○ 裁判官が少年に対する処分を決めるに当たっては,被害にあわれた方から聞いた被害の実情や気持ちも考慮されます。
○ 家庭裁判所調査官に話された内容については秘密が守られますが,何かご心配なことがありましたら,遠慮なくお申し出ください。


Q.家庭裁判所が扱う少年事件とはどのような事件ですか。
A.家庭裁判所が扱う少年事件には次の3つの事件があります。
罪を犯した14歳以上20歳未満の少年(これを犯罪少年といいます。)の事件
実質的には罪を犯しているが,その行為の時14歳未満であったため刑法上は罪を犯したことにはならないとされる少年(これを触法少年といいます。)の事件
20歳未満で,保護者の正当な監督に従わないなどの不良行為があり,その性格や環境からみて,将来犯罪を犯すおそれのある少年(これをぐ犯少年といいます。)の事件

Q.罪を犯すおそれがあるだけで,家庭裁判所が扱う少年事件となるのですか。
A.まだ罪を犯していない少年についても,保護者の正当な監督に従わないとか,正当な理由がないのに家庭に寄り付かないとか,いかがわしい場所に出入りするとかの行いがあり,その性格や環境からみて,将来罪を犯すおそれがある(ぐ犯)といった場合には少年事件の対象となります。これは,非行少年を早期に発見し,適切な保護をすることにより,少年の更生を図るとともに,犯罪を未然に防止しようとするものです。ぐ犯少年に対しても,少年院送致などの処分が課せられることもあります。

Q.14歳未満の少年の事件についても,家庭裁判所が扱う少年事件となるのですか。
A.刑罰法令に触れる行為をしたが,その行為のとき14歳未満であったため,法律上,罪を犯したことにならない少年のことを触法少年といいます。触法少年については,児童相談所などによる児童福祉法上の措置が優先されますが,知事又は児童相談所長が家庭裁判所に送致した場合には,家庭裁判所が扱う少年事件となります。

Q.少年が自宅から遠く離れた場所で非行を犯した場合,事件を扱う家庭裁判所はどうなるのですか。
A.例えば,福岡に保護者と住んでいる少年が,東京に遊びに来た時に非行を犯し,逮捕されて東京の家庭裁判所に送致された場合は,福岡(住所,居所)にも東京(非行を犯した場所,現在地)にも管轄があることになります。このようなケースでは少年の保護という観点から,適正な審判を行うため少年の地元である福岡の家庭裁判所に移送されることもあります。

Q.少年鑑別所はどのような施設ですか。
A.少年鑑別所とは,科学的な検査,鑑別の設備がある国立の施設で,少年の処分を適切に決めるためのいろいろな検査等を行います。詳しくは,法務省ウェブサイトの少年鑑別所に関するページをご参照ください。

Q.観護措置とは何ですか。
A.観護措置とは,家庭裁判所に送致された少年の審判を円滑に進めたり,少年の処分を適切に決めるための検査を行ったりすることなどが必要な場合に,少年を少年鑑別所に送致し,一定期間そこに収容することをいいます。

Q.どういう場合に観護措置がとられるのですか。
A.法律上は「審判を行うため必要があるとき」とされており,具体的事案に応じて裁判官が決めます。少年鑑別所で少年の心身の状況等の検査をする必要がある場合のほか,一般的には,少年が調査,審判などに出頭しないおそれのある場合や暴走族等の悪影響から保護する必要がある場合などに観護措置がとられることが多いようです。

Q.観護措置に不服があるときにはどうしたらよいのですか。
A.少年鑑別所送致の観護措置に対して不服のあるときは,少年,その法定代理人(親権者や後見人)又は付添人から,家庭裁判所に対して取消しを申し立てることができます。これを異議申立てといいます。
 同様に,観護措置の延長決定についても,異議を申し立てることができます。

Q.家庭裁判所調査官による調査はどのように行われるのですか。
A.通常は,まず,家庭裁判所から呼出状が送られてきます。そこで指定された日に少年や保護者が家庭裁判所に出向いて家庭裁判所調査官の面接を受けることになります。
この面接では,事件の内容,家庭,友人や学校,仕事のこと,これまでの生活歴などを聴かれます。これは,少年が非行に至ってしまった原因を探り,どうすれば再非行をせずに立ち直ることができるかの手がかりを得るためです。
 *家庭裁判所調査官による調査のページもご参照ください。

Q.少年が非行を行っていないと争っている場合はどうなるのですか。
A.少年が非行を犯していないと主張している場合には,証人尋問,鑑定,検証などの証拠調べが行われることもあります。この証拠調べは家庭裁判所の職権で行われ,その方法や範囲などは家庭裁判所の合理的な裁量にゆだねられています。
 その結果,非行事実があったと認められない場合には,刑事裁判の無罪に相当する非行なしの不処分決定がされます。

Q.少年事件でも3人の裁判官の合議で審判を行うことはあるのですか。
A.あります。合議の対象となる事件は特に規定されていませんが,例えば,非行事実の有無に争いがあって多角的な視点からより慎重に審理する必要がある場合や,非行の背景事情が複雑な重大事件で処遇の決定が困難な場合などに,3人の裁判官の合議で審判を行うことがあります。

Q.試験観察は何のために行われるのですか。
A.少年の性格や環境等によっては直ちに少年に対する処分を決めることができない場合があります。そのような場合,少年に対する最終的な処分を決めるために,少年を一定の期間家庭裁判所調査官の試験観察に付すことがあります。家庭裁判所調査官が,少年に助言や指導を与えながら,少年が自分の問題点を改善していこうとしているかどうかといった視点で少年を観察し,その観察した結果を踏まえて,少年に対する最終的な処分が決められるのです。

Q.試験観察はどれくらいの期間,行われるのですか。
A.少年の状況に応じて異なりますが,数か月程度の期間行われます。試験観察の期間中は,家庭裁判所調査官が,少年の行動を観察し,まじめに進学や就職に取り組み更生が期待できる状態になっているかなどの確認をします。このような試験観察の結果をふまえて,少年に対して保護観察や少年院送致などの最終的な処分がされることになります。

Q.少年はどのくらいの期間,補導委託先に預けられるのですか。
A.少年の状況に応じて異なりますが,数か月程度,補導委託先に預けられ,その様子を見ることが多いようです。

Q.補導受託者(補導委託で少年を預かる責任者)となるためには何か条件があるのですか。また,特別な資格などは必要ですか。
A.補導受託者となるための条件はありません。また,特別な資格も必要ありません。熱意を持って少年を指導していただけること,それだけです。
 ただ,少年を預かって,生活全般についての指導をしていただくことになりますので,適当な環境や設備を備えていること,少年の秘密を守ることなどに配慮していただいています。詳しくは,家庭裁判所に備え付けてあるパンフレット「少年たちにあなたの力を」をご覧ください。また,(少年事件を担当している)家庭裁判所調査官宛にお問い合わせください。

Q.少年を預かったときにかかった費用はどのようになるのでしょうか。また,補導受託者に報酬は支払われますか。
A.補導受託者への報酬はありませんが,実際に少年を預かっていただいたときは,少年のために必要となった食費,交通費などの実費について,その全部又は一部が支払われています。

Q.補導受託者となって少年の指導に困ったり,指導がうまくいかないときには,どうすればよいのでしょうか。
A.担当の家庭裁判所調査官に相談することになります。補導委託の期間中は,補導受託者が実際に少年を指導しますが,担当の家庭裁判所調査官も,月に1,2回程度は補導委託先を訪れて少年や補導受託者とお会いし,少年の生活の様子などをお尋ねしたりします。また,電話や書面などでも補導受託者とよく連絡をとるようにしています。補導委託がうまくいくためには,補導委託先と家庭裁判所が協力することが大切です。少年のことで困ったことがあれば,どんなことでも家庭裁判所に相談してください。

Q.家庭裁判所における教育的な働きかけは何を目的としているのですか。
A. 家庭裁判所では,少年院送致などの保護処分まで行わず,不処分や審判不開始により事件を終わらせる場合でも,少年が非行を繰り返さないように,自分の起こした非行を深く反省し,立ち直ることを目的として,教育的な働きかけを行っています。
 その方法は様々ですが,非行の内容や個々の少年の抱える問題に応じて,適切なタイミングで的確な指導を行うことが重要です。教育的な働きかけは,調査,審判,講習,試験観察など,最終的に少年の処分が決まるまでの様々な段階で行われています。

Q.実際の教育的な働きかけではどのようなことが行われているのですか。
A.その内容は,例えば,1.家庭裁判所調査官による個々の少年や保護者の問題に焦点を当てた面接指導,2.裁判官による少年に対する訓戒や保護者に対する指導,3.犯罪の被害にあわれた方の実情や気持ちなどを聴かせ,非行について反省を深めさせるための講習,4.薬物乱用の危険や交通違反の責任についての講習,5.民間ボランティアに少年を一定期間預け,生活態度や職業への心構えなどの指導を受ける補導委託,6.地域の清掃や老人福祉施設等での介護などに参加させ,社会に対する償いの気持ちを持たせるとともに,社会の一員としての自覚を促す社会奉仕活動,7.保護者同士で,子に非行を繰り返させないための親の役割について話し合い,保護者としての責任を自覚する機会を設ける保護者会,8.親子関係の問題が非行の大きな原因となっている場合に,親子での共同作業を通じて親子関係の調整を図る親子合宿などの取り組みが行われています。

Q.保護処分とは何ですか。
A.保護処分とは,家庭裁判所に送致された少年を更生させるために行われる少年法上の処分のことです。保護観察,少年院送致,児童自立支援施設等送致の3種類があります。なお,場合によっては,少年も,成人の犯罪者と同じように刑事処分を受けることもあります。

Q.保護観察のことをもっと詳しく知りたいのですが。
A.保護観察官や保護司の指導・監督を受けながら社会内で更生できると判断された場合には,保護観察に付されます。決められた約束事を守りながら家庭などで生活し,保護観察官や保護司から生活や交友関係などについて指導を受けることになります。
 なお,保護観察所は法務省が所管しています。詳しくは,法務省ウェブサイトの保護観察に関するページをご参照ください。

Q.少年院には,どのような種類があるのですか。
A.少年院の種類は,少年の年齢,心身の状況及び非行傾向を基準として,次の4種類に分けられています。 種類 対象者
初等少年院 心身に著しい故障のない,14歳以上おおむね16歳未満の者
中等少年院 心身に著しい故障のない,おおむね16歳以上20歳未満の者
特別少年院 心身に著しい故障はないが,犯罪的傾向の進んだおおむね
16歳以上23歳未満の者
医療少年院 心身に著しい故障のある14歳以上26歳未満の者

Q.少年院のことをもっと詳しく知りたいのですが。
A.少年院は法務省が所管しています。詳しくは,法務省ウェブサイトの少年院に関するページをご参照ください。

Q.児童自立支援施設,児童養護施設と少年院はどう違うのですか。
A.児童自立支援施設と児童養護施設は児童福祉法上の支援を行うことを目的として設けられています。開放的な施設であり,家庭的な環境の中で少年を指導するといった点で,閉鎖施設に収容して矯正教育を授けるために設けられた少年院とは異なる面があります(ただし,少年院によっては開放的な処遇を行っているところもあります。)。

Q.児童自立支援施設ではどのような生活をするのですか。
A.児童自立支援施設では,職員と児童が日常の生活をともにして,生活指導や学習指導,作業指導を行っています。

Q.検察官送致の対象となる事件はどういう事件ですか。
A.死刑,懲役又は禁錮に当たる刑が定められている事件が対象となります。
 なお,犯行時16歳以上の少年が故意の犯罪行為により被害者を死亡させた場合は,家庭裁判所は,原則として,事件を検察官に送致しなければなりません。ただし,調査の結果,刑事処分以外の措置を相当と認めるときは,例外的に少年院送致等の処分をすることができます。

Q.検察官に送致がされた事件はどのようになるのですか。
A.家庭裁判所が少年事件について検察官送致の決定をした場合,検察官は,一定の例外を除き,事件を地方裁判所又は簡易裁判所に起訴することになり,事件は成人の刑事裁判と同様の手続へと移ることになります。

Q.児童相談所長等送致の場合,児童相談所ではどのような措置がされるのですか。
A.非行の内容や各児童相談所の実情等に応じて多少違いがあるようですが,おおむね次のような措置が行われているようです。 内容
1 訓戒,誓約書の提出
2 児童福祉司,児童委員等による指導
3 里親又は保護受託者への委託
4 児童養護施設,知的障害児施設,重症心身障害児施設,児童自立支援施設等の児童福祉施設への入所措置

Q.不処分,審判不開始というのは少年には何の処分もされないということですか。
A.不処分又は審判不開始といった語感からすると,家庭裁判所が何もしないまま少年事件を処理しているかのような誤解を与えてしまいがちですが,非行を犯した少年について,保護処分までは行わず,不処分又は審判不開始の決定をする場合でも,家庭裁判所では,少年,保護者から十分話を聴くなどして,非行の内容や動機,少年の性格,少年を取り巻く環境の問題点などを丁寧に調べ,裁判官や調査官による訓戒や指導等の教育的な働きかけを行っています。また,保護者に対しても監護責任の自覚を促すような指導が行われています。
 家庭裁判所では,少年や保護者がそれをどのように受け止めたかを見きわめた上で,決定を行っています。
 ※家庭裁判所における教育的な働きかけのページもご参照ください。

Q.どのような場合に抗告ができるのですか。
A.法律上は,決定に影響を及ぼす法令違反,重大な事実の誤認又は処分の著しい不当を理由とするときとされています。つまり,家庭裁判所の審判の手続が法律に違反するものであったり,非行事実が誤って認定されていたり,決定された処分が著しく重すぎたりすることが理由とされます。このような場合に,決定の告知を受けた日から2週間以内に抗告することができます。抗告をするには,抗告の趣意を簡潔に記載した申立書を決定をした家庭裁判所に提出します。

Q.高等裁判所でも言い分が認められなかったときは,どうなるのですか。
A.高等裁判所の判断が憲法に違反していたり,憲法の解釈に誤りがあったり,最高裁判所又は高等裁判所の判例と反する判断であることを理由とする場合に限り,少年,その法定代理人又は付添人から,最高裁判所に対し,高等裁判所の決定の日から2週間以内に抗告をすることができます。これを再抗告といいます。再抗告をするには,再抗告の趣意を簡潔に記載した申立書を決定をした高等裁判所に提出します。

Q.少年事件で被害にあわれた方のための制度として,どのようなものがありますか。
A.少年事件で被害にあわれた方が家庭裁判所に申し出ることのできる制度として,1.少年事件記録の閲覧・コピー,2.心情や意見の陳述,3.審判結果等の通知があります。

Q.少年事件で被害にあわれた方は,事件記録を閲覧・コピーできるのですか。
A.審判を開始すると決定された事件で,損害賠償や保険金の請求のためなど正当な理由がある場合は,家庭裁判所で閲覧・コピーできます。

Q.事件記録は全部見ることができるのですか。
A.犯罪の事実に関する部分について,閲覧・コピーができます。なお,関係者のプライバシーに関する部分は除かれることがあります。

Q.家庭裁判所で心情や意見を述べるにはどのような方法があるのですか。
A.審判の場で裁判官に直接述べる方法と,審判以外の場で裁判官や家庭裁判所調査官に述べる方法があります。

Q.被害にあわれた方が家庭裁判所に行って,自分の気持ちや意見を述べるというのは不安を感じると思いますが,その不安を軽減させるために何か要望を出すことができますか。
A.そのような心理的なご負担ができるだけ軽減されるように,被害にあわれた方が心情や意見を述べる際は,緊張や不安をやわらげるため,家族に付き添ってもらう場合もありますので,遠慮なく家庭裁判所の担当者にご相談ください。

Q.心情や意見は,少年の面前で述べることになるのでしょうか。
A.少年や保護者がいない場で意見を述べることもできますし,また,審判の場で,少年や保護者との間につい立てを置くなどの措置をとることもできます。

Q.被害にあわれた方は,少年がどのような処分を受けたのか知ることはできるのですか。
A.家庭裁判所へ申し出て,次のような内容の通知を受けることができます。 内容
1 少年及びその法定代理人の氏名及び住居
2 決定の年月日
3 決定の主文
4 決定の理由の要旨

Q.少年犯罪の被害にあわれた方への配慮の制度について,申出ができる方の範囲や必要書類などを教えてください。
A.申出ができる方の範囲,必要な書類,申出手数料,申出ができる期間などを一覧表にまとめますと,次のとおりになります。 事件記録の閲覧・コピー 審判結果等の通知 意見陳述
申出が
できる方 1 被害者本人
2 被害者の法定代理人(親権者など)
3 被害者の方が亡くなっていたり重い病気やけがをされている場合は,被害者の配偶者,直系親族(被害者本人の親や子など),兄弟姉妹 3 被害者の方が亡くなっている場合は,被害者の配偶者,直系親族,兄弟姉妹
*1から3の方が弁護士に依頼して行うこともできます。
必要な
書類等 1.申出をする方の身分証明書(運転免許証,パスポートなど)
2.印鑑
*上記2や3の場合は,被害者本人との関係がわかるもの(戸籍謄本など)や被害者の方の診断書など,資料の提示をお願いすることがあります。
申出手数料 収入印紙150円分
(コピー代は含みません) 不 要
申出が
できる
期間 審判手続が開始された後から 事件が家庭裁判所に送られた後から
少年の処分が確定してから3年以内まで 少年の処分が決まるまで

Q.他にも,被害にあわれた方への配慮の制度はあるのでしょうか。
A.刑事事件における証人の不安や緊張等を緩和するための措置と同様の措置を,少年審判においてもとることができます。例えば,審判の場で証人として証言される場合,少年らが同席している場合には,少年らとの間につい立てを置いたり,テレビ回線で結ばれた別室から証言するなどの措置をとることができます。

Q.他にも,被害にあわれた方への配慮の制度はあるのでしょうか。
A.刑事事件における証人の不安や緊張等を緩和するための措置と同様の措置を,少年審判においてもとることができます。例えば,審判の場で証人として証言される場合,少年らが同席している場合には,少年らとの間につい立てを置いたり,テレビ回線で結ばれた別室から証言するなどの措置をとることができます。

Q.どのような目的で話を聞くのですか。
A.被害にあわれた方から被害の実情や気持ちを聞いて,それを少年審判手続に反映させることによって,家庭裁判所として事件を一層正確に理解し,少年に対する適切な処遇を行うことができるようにするためです。

Q.どのようなことを聞かれるのですか。話したことは裁判官に伝わりますか。
A.被害にあわれた状況やその現状,被害による後遺症の有無や生活への影響,少年側からの謝罪や弁償の状況,事件や少年に対する気持ちなどをお聞きします。家庭裁判所調査官は,被害にあわれた方の心情等に十分配慮しながら話を聞き,他の調査結果と共に裁判官に報告します。

Q.少年やその保護者から,被害者の意見が反映されたため処分が重くなったと逆恨みを受けることはないですか。
A.少年や保護者に伝えてほしくない事柄については,その旨を申し出ていただければ,家庭裁判所から少年側に伝えることはありません。家庭裁判所としては,被害にあわれた方のお気持ちやプライバシーに十分配慮するよう努めています。


少年法
(昭和二十三年七月十五日法律第百六十八号)


最終改正:平成一九年六月二七日法律第九六号


(最終改正までの未施行法令)
平成十九年六月一日法律第七十三号 (未施行)

平成十九年六月十五日法律第八十八号 (未施行)

 

 第一章 総則(第一条・第二条)
 第二章 少年の保護事件
  第一節 通則(第三条―第五条の三)
  第二節 通告、警察官の調査等(第六条―第七条)
  第三節 調査及び審判(第八条―第三十一条の二)
  第四節 抗告(第三十二条―第三十六条)
 第三章 成人の刑事事件(第三十七条―第三十九条)
 第四章 少年の刑事事件
  第一節 通則(第四十条)
  第二節 手続(第四十一条―第五十条)
  第三節 処分(第五十一条―第六十条)
 第五章 雑則(第六十一条)
 附則

   第一章 総則


(この法律の目的)
第一条  この法律は、少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行うとともに、少年及び少年の福祉を害する成人の刑事事件について特別の措置を講ずることを目的とする。

(少年、成人、保護者)
第二条  この法律で「少年」とは、二十歳に満たない者をいい、「成人」とは、満二十歳以上の者をいう。
2  この法律で「保護者」とは、少年に対して法律上監護教育の義務ある者及び少年を現に監護する者をいう。
   第二章 少年の保護事件

    第一節 通則


(審判に付すべき少年)
第三条  次に掲げる少年は、これを家庭裁判所の審判に付する。
一  罪を犯した少年
二  十四歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年
三  次に掲げる事由があつて、その性格又は環境に照して、将来、罪を犯し、又は刑罰法令に触れる行為をする虞のある少年
イ 保護者の正当な監督に服しない性癖のあること。
ロ 正当の理由がなく家庭に寄り附かないこと。
ハ 犯罪性のある人若しくは不道徳な人と交際し、又はいかがわしい場所に出入すること。
ニ 自己又は他人の徳性を害する行為をする性癖のあること。
2  家庭裁判所は、前項第二号に掲げる少年及び同項第三号に掲げる少年で十四歳に満たない者については、都道府県知事又は児童相談所長から送致を受けたときに限り、これを審判に付することができる。

(判事補の職権)
第四条  第二十条の決定以外の裁判は、判事補が一人でこれをすることができる。

(管轄)
第五条  保護事件の管轄は、少年の行為地、住所、居所又は現在地による。
2  家庭裁判所は、保護の適正を期するため特に必要があると認めるときは、決定をもつて、事件を他の管轄家庭裁判所に移送することができる。
3  家庭裁判所は、事件がその管轄に属しないと認めるときは、決定をもつて、これを管轄家庭裁判所に移送しなければならない。

(被害者等による記録の閲覧及び謄写)
第五条の二  裁判所は、第三条第一項第一号に掲げる少年に係る保護事件について、第二十一条の決定があつた後、最高裁判所規則の定めるところにより当該保護事件の被害者等(被害者又はその法定代理人若しくは被害者が死亡した場合若しくはその心身に重大な故障がある場合におけるその配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹をいう。以下この項及び第三十一条の二において同じ。)又は被害者等から委託を受けた弁護士から、その保管する当該保護事件の記録(当該保護事件の非行事実(犯行の動機、態様及び結果その他の当該犯罪に密接に関連する重要な事実を含む。以下同じ。)に係る部分に限る。)の閲覧又は謄写の申出があるときは、当該被害者等の損害賠償請求権の行使のために必要があると認める場合その他正当な理由がある場合であつて、少年の健全な育成に対する影響、事件の性質、調査又は審判の状況その他の事情を考慮して相当と認めるときは、申出をした者にその閲覧又は謄写をさせることができる。第三条第一項第二号に掲げる少年に係る保護事件についても、同様とする。
2  前項の申出は、その申出に係る保護事件を終局させる決定が確定した後三年を経過したときは、することができない。
3  第一項の規定により記録の閲覧又は謄写をした者は、正当な理由がないのに閲覧又は謄写により知り得た少年の氏名その他少年の身上に関する事項を漏らしてはならず、かつ、閲覧又は謄写により知り得た事項をみだりに用いて、少年の健全な育成を妨げ、関係人の名誉若しくは生活の平穏を害し、又は調査若しくは審判に支障を生じさせる行為をしてはならない。

(閲覧又は謄写の手数料)
第五条の三  前条第一項の規定による記録の閲覧又は謄写の手数料については、その性質に反しない限り、民事訴訟費用等に関する法律 (昭和四十六年法律第四十号)第七条 から第十条 まで及び別表第二の一の項の規定(同項上欄中「(事件の係属中に当事者等が請求するものを除く。)」とある部分を除く。)を準用する。
    第二節 通告、警察官の調査等


(通告)
第六条  家庭裁判所の審判に付すべき少年を発見した者は、これを家庭裁判所に通告しなければならない。
2  警察官又は保護者は、第三条第一項第三号に掲げる少年について、直接これを家庭裁判所に送致し、又は通告するよりも、先づ児童福祉法 (昭和二十二年法律第百六十四号)による措置にゆだねるのが適当であると認めるときは、その少年を直接児童相談所に通告することができる。

(警察官等の調査)
第六条の二  警察官は、客観的な事情から合理的に判断して、第三条第一項第二号に掲げる少年であると疑うに足りる相当の理由のある者を発見した場合において、必要があるときは、事件について調査をすることができる。
2  前項の調査は、少年の情操の保護に配慮しつつ、事案の真相を明らかにし、もつて少年の健全な育成のための措置に資することを目的として行うものとする。
3  警察官は、国家公安委員会規則の定めるところにより、少年の心理その他の特性に関する専門的知識を有する警察職員(警察官を除く。)に調査(第六条の五第一項の処分を除く。)をさせることができる。

(調査における付添人)
第六条の三  少年及び保護者は、前条第一項の調査に関し、いつでも、弁護士である付添人を選任することができる。

(呼出し、質問、報告の要求)
第六条の四  警察官は、調査をするについて必要があるときは、少年、保護者又は参考人を呼び出し、質問することができる。
2  前項の質問に当たつては、強制にわたることがあつてはならない。
3  警察官は、調査について、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

(押収、捜索、検証、鑑定嘱託)
第六条の五  警察官は、第三条第一項第二号に掲げる少年に係る事件の調査をするについて必要があるときは、押収、捜索、検証又は鑑定の嘱託をすることができる。
2  刑事訴訟法 (昭和二十三年法律第百三十一号)中、司法警察職員の行う押収、捜索、検証及び鑑定の嘱託に関する規定(同法第二百二十四条 を除く。)は、前項の場合に、これを準用する。この場合において、これらの規定中「司法警察員」とあるのは「司法警察員たる警察官」と、「司法巡査」とあるのは「司法巡査たる警察官」と読み替えるほか、同法第四百九十九条第一項 中「検察官」とあるのは「警視総監若しくは道府県警察本部長又は警察署長」と、「政令」とあるのは「国家公安委員会規則」と、同条第二項 中「国庫」とあるのは「当該都道府県警察又は警察署の属する都道府県」と読み替えるものとする。

(警察官の送致等)
第六条の六  警察官は、調査の結果、次の各号のいずれかに該当するときは、当該調査に係る書類とともに事件を児童相談所長に送致しなければならない。
一  第三条第一項第二号に掲げる少年に係る事件について、その少年の行為が第二十二条の二第一項各号に掲げる罪に係る刑罰法令に触れるものであると思料するとき。
二  前号に掲げるもののほか、第三条第一項第二号に掲げる少年に係る事件について、家庭裁判所の審判に付することが適当であると思料するとき。
2  警察官は、前項の規定により児童相談所長に送致した事件について、児童福祉法第二十七条第一項第四号 の措置がとられた場合において、証拠物があるときは、これを家庭裁判所に送付しなければならない。
3  警察官は、第一項の規定により事件を送致した場合を除き、児童福祉法第二十五条 の規定により調査に係る少年を児童相談所に通告するときは、国家公安委員会規則の定めるところにより、児童相談所に対し、同法 による措置をとるについて参考となる当該調査の概要及び結果を通知するものとする。

(都道府県知事又は児童相談所長の送致)
第六条の七  都道府県知事又は児童相談所長は、前条第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定により送致を受けた事件については、児童福祉法第二十七条第一項第四号 の措置をとらなければならない。ただし、調査の結果、その必要がないと認められるときは、この限りでない。
2  都道府県知事又は児童相談所長は、児童福祉法 の適用がある少年について、たまたま、その行動の自由を制限し、又はその自由を奪うような強制的措置を必要とするときは、同法第三十三条 及び第四十七条 の規定により認められる場合を除き、これを家庭裁判所に送致しなければならない。

(家庭裁判所調査官の報告)
第七条  家庭裁判所調査官は、家庭裁判所の審判に付すべき少年を発見したときは、これを裁判官に報告しなければならない。
2  家庭裁判所調査官は、前項の報告に先だち、少年及び保護者について、事情を調査することができる。
    第三節 調査及び審判


(事件の調査)
第八条  家庭裁判所は、第六条第一項の通告又は前条第一項の報告により、審判に付すべき少年があると思料するときは、事件について調査しなければならない。検察官、司法警察員、警察官、都道府県知事又は児童相談所長から家庭裁判所の審判に付すべき少年事件の送致を受けたときも、同様とする。
2  家庭裁判所は、家庭裁判所調査官に命じて、少年、保護者又は参考人の取調その他の必要な調査を行わせることができる。

(調査の方針)
第九条  前条の調査は、なるべく、少年、保護者又は関係人の行状、経歴、素質、環境等について、医学、心理学、教育学、社会学その他の専門的智識特に少年鑑別所の鑑別の結果を活用して、これを行うように努めなければならない。

(被害者等の申出による意見の聴取)
第九条の二  家庭裁判所は、最高裁判所規則の定めるところにより第三条第一項第一号又は第二号に掲げる少年に係る事件の被害者又はその法定代理人若しくは被害者が死亡した場合におけるその配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹から、被害に関する心情その他の事件に関する意見の陳述の申出があるときは、自らこれを聴取し、又は家庭裁判所調査官に命じてこれを聴取させるものとする。ただし、事件の性質、調査又は審判の状況その他の事情を考慮して、相当でないと認めるときは、この限りでない。

(付添人)
第十条  少年及び保護者は、家庭裁判所の許可を受けて、付添人を選任することができる。ただし、弁護士を付添人に選任するには、家庭裁判所の許可を要しない。
2  保護者は、家庭裁判所の許可を受けて、付添人となることができる。

(呼出、同行)
第十一条  家庭裁判所は、事件の調査又は審判について必要があると認めるときは、少年又は保護者に対して、呼出状を発することができる。
2  家庭裁判所は、正当の理由がなく前項の呼出に応じない者に対して、同行状を発することができる。

(緊急の場合の同行)
第十二条  家庭裁判所は、少年が保護のため緊急を要する状態にあつて、その福祉上必要であると認めるときは、前条第二項の規定にかかわらず、その少年に対して、同行状を発することができる。
2  裁判長は、急速を要する場合には、前項の処分をし、又は合議体の構成員にこれをさせることができる。

(同行状の執行)
第十三条  同行状は、家庭裁判所調査官がこれを執行する。
2  家庭裁判所は、警察官、保護観察官又は裁判所書記官をして、同行状を執行させることができる。
3  裁判長は、急速を要する場合には、前項の処分をし、又は合議体の構成員にこれをさせることができる。

(証人尋問・鑑定・通訳・翻訳)
第十四条  家庭裁判所は、証人を尋問し、又は鑑定、通訳若しくは翻訳を命ずることができる。
2  刑事訴訟法 中、裁判所の行う証人尋問、鑑定、通訳及び翻訳に関する規定は、保護事件の性質に反しない限り、前項の場合に、これを準用する。

(検証、押収、捜索)
第十五条  家庭裁判所は、検証、押収又は捜索をすることができる。
2  刑事訴訟法 中、裁判所の行う検証、押収及び捜索に関する規定は、保護事件の性質に反しない限り、前項の場合に、これを準用する。

(援助、協力)
第十六条  家庭裁判所は、調査及び観察のため、警察官、保護観察官、保護司、児童福祉司(児童福祉法第十二条の三第二項第四号 に規定する児童福祉司をいう。第二十六条第一項において同じ。)又は児童委員に対して、必要な援助をさせることができる。
2  家庭裁判所は、その職務を行うについて、公務所、公私の団体、学校、病院その他に対して、必要な協力を求めることができる。

(観護の措置)
第十七条  家庭裁判所は、審判を行うため必要があるときは、決定をもつて、次に掲げる観護の措置をとることができる。
一  家庭裁判所調査官の観護に付すること。
二  少年鑑別所に送致すること。
2  同行された少年については、観護の措置は、遅くとも、到着のときから二十四時間以内に、これを行わなければならない。検察官又は司法警察員から勾留又は逮捕された少年の送致を受けたときも、同様である。
3  第一項第二号の措置においては、少年鑑別所に収容する期間は、二週間を超えることができない。ただし、特に継続の必要があるときは、決定をもつて、これを更新することができる。
4  前項ただし書の規定による更新は、一回を超えて行うことができない。ただし、第三条第一項第一号に掲げる少年に係る死刑、懲役又は禁錮に当たる罪の事件でその非行事実の認定に関し証人尋問、鑑定若しくは検証を行うことを決定したもの又はこれを行つたものについて、少年を収容しなければ審判に著しい支障が生じるおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある場合には、その更新は、更に二回を限度として、行うことができる。
5  第三項ただし書の規定にかかわらず、検察官から再び送致を受けた事件が先に第一項第二号の措置がとられ、又は勾留状が発せられた事件であるときは、収容の期間は、これを更新することができない。
6  裁判官が第四十三条第一項の請求により、第一項第一号の措置をとつた場合において、事件が家庭裁判所に送致されたときは、その措置は、これを第一項第一号の措置とみなす。
7  裁判官が第四十三条第一項の請求により第一項第二号の措置をとつた場合において、事件が家庭裁判所に送致されたときは、その措置は、これを第一項第二号の措置とみなす。この場合には、第三項の期間は、家庭裁判所が事件の送致を受けた日から、これを起算する。
8  観護の措置は、決定をもつて、これを取り消し、又は変更することができる。
9  第一項第二号の措置については、収容の期間は、通じて八週間を超えることができない。ただし、その収容の期間が通じて四週間を超えることとなる決定を行うときは、第四項ただし書に規定する事由がなければならない。
10  裁判長は、急速を要する場合には、第一項及び第八項の処分をし、又は合議体の構成員にこれをさせることができる。

(異議の申立て)
第十七条の二  少年、その法定代理人又は付添人は、前条第一項第二号又は第三項ただし書の決定に対して、保護事件の係属する家庭裁判所に異議の申立てをすることができる。ただし、付添人は、選任者である保護者の明示した意思に反して、異議の申立てをすることができない。
2  前項の異議の申立ては、審判に付すべき事由がないことを理由としてすることはできない。
3  第一項の異議の申立てについては、家庭裁判所は、合議体で決定をしなければならない。この場合において、その決定には、原決定に関与した裁判官は、関与することができない。
4  第三十二条の三、第三十三条及び第三十四条の規定は、第一項の異議の申立てがあつた場合について準用する。この場合において、第三十三条第二項中「取り消して、事件を原裁判所に差し戻し、又は他の家庭裁判所に移送しなければならない」とあるのは、「取り消し、必要があるときは、更に裁判をしなければならない」と読み替えるものとする。

(特別抗告)
第十七条の三  第三十五条第一項の規定は、前条第三項の決定について準用する。この場合において、第三十五条第一項中「二週間」とあるのは、「五日」と読み替えるものとする。
2  前条第四項及び第三十二条の二の規定は、前項の規定による抗告があつた場合について準用する。

(少年鑑別所送致の場合の仮収容)
第十七条の四  家庭裁判所は、第十七条第一項第二号の措置をとつた場合において、直ちに少年鑑別所に収容することが著しく困難であると認める事情があるときは、決定をもつて、少年を仮に最寄りの少年院又は刑事施設の特に区別した場所に収容することができる。ただし、その期間は、収容した時から七十二時間を超えることができない。
2  裁判長は、急速を要する場合には、前項の処分をし、又は合議体の構成員にこれをさせることができる。
3  第一項の規定による収容の期間は、これを第十七条第一項第二号の措置により少年鑑別所に収容した期間とみなし、同条第三項の期間は、少年院又は刑事施設に収容した日から、これを起算する。
4  裁判官が第四十三条第一項の請求のあつた事件につき、第一項の収容をした場合において、事件が家庭裁判所に送致されたときは、その収容は、これを第一項の規定による収容とみなす。

(児童福祉法 の措置)
第十八条  家庭裁判所は、調査の結果、児童福祉法 の規定による措置を相当と認めるときは、決定をもつて、事件を権限を有する都道府県知事又は児童相談所長に送致しなければならない。
2  第六条の七第二項の規定により、都道府県知事又は児童相談所長から送致を受けた少年については、決定をもつて、期限を付して、これに対してとるべき保護の方法その他の措置を指示して、事件を権限を有する都道府県知事又は児童相談所長に送致することができる。

(審判を開始しない旨の決定)
第十九条  家庭裁判所は、調査の結果、審判に付することができず、又は審判に付するのが相当でないと認めるときは、審判を開始しない旨の決定をしなければならない。
2  家庭裁判所は、調査の結果、本人が二十歳以上であることが判明したときは、前項の規定にかかわらず、決定をもつて、事件を管轄地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない。

(検察官への送致)
第二十条  家庭裁判所は、死刑、懲役又は禁錮に当たる罪の事件について、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるときは、決定をもつて、これを管轄地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない。
2  前項の規定にかかわらず、家庭裁判所は、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件であつて、その罪を犯すとき十六歳以上の少年に係るものについては、同項の決定をしなければならない。ただし、調査の結果、犯行の動機及び態様、犯行後の情況、少年の性格、年齢、行状及び環境その他の事情を考慮し、刑事処分以外の措置を相当と認めるときは、この限りでない。

(審判開始の決定)
第二十一条  家庭裁判所は、調査の結果、審判を開始するのが相当であると認めるときは、その旨の決定をしなければならない。

(審判の方式)
第二十二条  審判は、懇切を旨として、和やかに行うとともに、非行のある少年に対し自己の非行について内省を促すものとしなければならない。
2  審判は、これを公開しない。
3  審判の指揮は、裁判長が行う。

(検察官の関与)
第二十二条の二  家庭裁判所は、第三条第一項第一号に掲げる少年に係る事件であつて、次に掲げる罪のものにおいて、その非行事実を認定するための審判の手続に検察官が関与する必要があると認めるときは、決定をもつて、審判に検察官を出席させることができる。
一  故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪
二  前号に掲げるもののほか、死刑又は無期若しくは短期二年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪
2  家庭裁判所は、前項の決定をするには、検察官の申出がある場合を除き、あらかじめ、検察官の意見を聴かなければならない。
3  検察官は、第一項の決定があつた事件において、その非行事実の認定に資するため必要な限度で、最高裁判所規則の定めるところにより、事件の記録及び証拠物を閲覧し及び謄写し、審判の手続(事件を終局させる決定の告知を含む。)に立ち会い、少年及び証人その他の関係人に発問し、並びに意見を述べることができる。

(国選付添人)
第二十二条の三  家庭裁判所は、前条第一項の決定をした場合において、少年に弁護士である付添人がないときは、弁護士である付添人を付さなければならない。
2  家庭裁判所は、第三条第一項第一号に掲げる少年に係る事件であつて前条第一項各号に掲げる罪のもの又は第三条第一項第二号に掲げる少年に係る事件であつて前条第一項各号に掲げる罪に係る刑罰法令に触れるものについて、第十七条第一項第二号の措置がとられており、かつ、少年に弁護士である付添人がない場合において、事案の内容、保護者の有無その他の事情を考慮し、審判の手続に弁護士である付添人が関与する必要があると認めるときは、弁護士である付添人を付することができる。
3  前二項の規定により家庭裁判所が付すべき付添人は、最高裁判所規則の定めるところにより、選任するものとする。
4  前項の規定により選任された付添人は、旅費、日当、宿泊料及び報酬を請求することができる。

(審判開始後保護処分に付しない場合)
第二十三条  家庭裁判所は、審判の結果、第十八条又は第二十条にあたる場合であると認めるときは、それぞれ、所定の決定をしなければならない。
2  家庭裁判所は、審判の結果、保護処分に付することができず、又は保護処分に付する必要がないと認めるときは、その旨の決定をしなければならない。
3  第十九条第二項の規定は、家庭裁判所の審判の結果、本人が二十歳以上であることが判明した場合に準用する。

(保護処分の決定)
第二十四条  家庭裁判所は、前条の場合を除いて、審判を開始した事件につき、決定をもつて、次に掲げる保護処分をしなければならない。ただし、決定の時に十四歳に満たない少年に係る事件については、特に必要と認める場合に限り、第三号の保護処分をすることができる。
一  保護観察所の保護観察に付すること。
二  児童自立支援施設又は児童養護施設に送致すること。
三  少年院に送致すること。
2  前項第一号及び第三号の保護処分においては、保護観察所の長をして、家庭その他の環境調整に関する措置を行わせることができる。

(没取)
第二十四条の二  家庭裁判所は、第三条第一項第一号及び第二号に掲げる少年について、第十八条、第十九条、第二十三条第二項又は前条第一項の決定をする場合には、決定をもつて、次に掲げる物を没取することができる。
一  刑罰法令に触れる行為を組成した物
二  刑罰法令に触れる行為に供し、又は供しようとした物
三  刑罰法令に触れる行為から生じ、若しくはこれによつて得た物又は刑罰法令に触れる行為の報酬として得た物
四  前号に記載した物の対価として得た物
2  没取は、その物が本人以外の者に属しないときに限る。但し、刑罰法令に触れる行為の後、本人以外の者が情を知つてその物を取得したときは、本人以外の者に属する場合であつても、これを没取することができる。

(家庭裁判所調査官の観察)
第二十五条  家庭裁判所は、第二十四条第一項の保護処分を決定するため必要があると認めるときは、決定をもつて、相当の期間、家庭裁判所調査官の観察に付することができる。
2  家庭裁判所は、前項の観察とあわせて、次に掲げる措置をとることができる。
一  遵守事項を定めてその履行を命ずること。
二  条件を附けて保護者に引き渡すこと。
三  適当な施設、団体又は個人に補導を委託すること。

(保護者に対する措置)
第二十五条の二  家庭裁判所は、必要があると認めるときは、保護者に対し、少年の監護に関する責任を自覚させ、その非行を防止するため、調査又は審判において、自ら訓戒、指導その他の適当な措置をとり、又は家庭裁判所調査官に命じてこれらの措置をとらせることができる。

(決定の執行)
第二十六条  家庭裁判所は、第十七条第一項第二号、第十七条の四第一項、第十八条、第二十条及び第二十四条第一項の決定をしたときは、家庭裁判所調査官、裁判所書記官、法務事務官、法務教官、警察官、保護観察官又は児童福祉司をして、その決定を執行させることができる。
2  家庭裁判所は、第十七条第一項第二号、第十七条の四第一項、第十八条、第二十条及び第二十四条第一項の決定を執行するため必要があるときは、少年に対して、呼出状を発することができる。
3  家庭裁判所は、正当の理由がなく前項の呼出に応じない者に対して、同行状を発することができる。
4  家庭裁判所は、少年が保護のため緊急を要する状態にあつて、その福祉上必要であると認めるときは、前項の規定にかかわらず、その少年に対して、同行状を発することができる。
5  第十三条の規定は、前二項の同行状に、これを準用する。
6  裁判長は、急速を要する場合には、第一項及び第四項の処分をし、又は合議体の構成員にこれをさせることができる。

(少年鑑別所収容の一時継続)
第二十六条の二  家庭裁判所は、第十七条第一項第二号の措置がとられている事件について、第十八条から第二十条まで、第二十三条第二項又は第二十四条第一項の決定をする場合において、必要と認めるときは、決定をもつて、少年を引き続き相当期間少年鑑別所に収容することができる。但し、その期間は、七日を超えることはできない。

(同行状の執行の場合の仮収容)
第二十六条の三  第二十四条第一項第三号の決定を受けた少年に対して第二十六条第三項又は第四項の同行状を執行する場合において、必要があるときは、その少年を仮に最寄の少年鑑別所に収容することができる。

(保護観察中の者に対する措置)
第二十六条の四  犯罪者予防更生法 (昭和二十四年法律第百四十二号)第四十一条の三第二項 の申請があつた場合において、家庭裁判所は、審判の結果、第二十四条第一項第一号の保護処分を受けた者がその遵守すべき事項を遵守せず、同法第四十一条の三第一項 の警告を受けたにもかかわらず、なお遵守すべき事項を遵守しなかつたと認められる事由があり、その程度が重く、かつ、その保護処分によつては本人の改善及び更生を図ることができないと認めるときは、決定をもつて、第二十四条第一項第二号又は第三号の保護処分をしなければならない。

2  家庭裁判所は、前項の規定により二十歳以上の者に対して第二十四条第一項第三号の保護処分をするときは、その決定と同時に、本人が二十三歳を超えない期間内において、少年院に収容する期間を定めなければならない。
3  前項に定めるもののほか、第一項の規定による保護処分に係る事件の手続は、その性質に反しない限り、第二十四条第一項の規定による保護処分に係る事件の手続の例による。

(競合する処分の調整)
第二十七条  保護処分の継続中、本人に対して有罪判決が確定したときは、保護処分をした家庭裁判所は、相当と認めるときは、決定をもつて、その保護処分を取り消すことができる。
2  保護処分の継続中、本人に対して新たな保護処分がなされたときは、新たな保護処分をした家庭裁判所は、前の保護処分をした家庭裁判所の意見を聞いて、決定をもつて、いずれかの保護処分を取消すことができる。

(保護処分の取消し)
第二十七条の二  保護処分の継続中、本人に対し審判権がなかつたこと、又は十四歳に満たない少年について、都道府県知事若しくは児童相談所長から送致の手続がなかつたにもかかわらず、保護処分をしたことを認め得る明らかな資料を新たに発見したときは、保護処分をした家庭裁判所は、決定をもつて、その保護処分を取り消さなければならない。
2  保護処分が終了した後においても、審判に付すべき事由の存在が認められないにもかかわらず保護処分をしたことを認め得る明らかな資料を新たに発見したときは、前項と同様とする。ただし、本人が死亡した場合は、この限りでない。
3  保護観察所、児童自立支援施設、児童養護施設又は少年院の長は、保護処分の継続中の者について、第一項の事由があることを疑うに足りる資料を発見したときは、保護処分をした家庭裁判所に、その旨の通知をしなければならない。
4  第十八条第一項及び第十九条第二項の規定は、家庭裁判所が、第一項の規定により、保護処分を取り消した場合に準用する。
5  家庭裁判所は、第一項の規定により、少年院に収容中の者の保護処分を取り消した場合において、必要があると認めるときは、決定をもつて、その者を引き続き少年院に収容することができる。但し、その期間は、三日を超えることはできない。
6  前三項に定めるもののほか、第一項及び第二項の規定による保護処分の取消しの事件の手続は、その性質に反しない限り、保護事件の例による。

(報告と意見の提出)
第二十八条  家庭裁判所は、第二十四条又は第二十五条の決定をした場合において、施設、団体、個人、保護観察所、児童福祉施設又は少年院に対して、少年に関する報告又は意見の提出を求めることができる。

(委託費用の支給)
第二十九条  家庭裁判所は、第二十五条第二項第三号の措置として、適当な施設、団体又は個人に補導を委託したときは、その者に対して、これによつて生じた費用の全部又は一部を支給することができる。

(証人等の費用)
第三十条  証人、鑑定人、翻訳人及び通訳人に支給する旅費、日当、宿泊料その他の費用の額については、刑事訴訟費用に関する法令の規定を準用する。
2  参考人は、旅費、日当、宿泊料を請求することができる。
3  参考人に支給する費用は、これを証人に支給する費用とみなして、第一項の規定を適用する。
4  第二十二条の三第四項の規定により付添人に支給すべき旅費、日当、宿泊料及び報酬の額については、刑事訴訟法第三十八条第二項 の規定により弁護人に支給すべき旅費、日当、宿泊料及び報酬の例による。

第三十条の二  家庭裁判所は、第十六条第一項の規定により保護司又は児童委員をして、調査及び観察の援助をさせた場合には、最高裁判所の定めるところにより、その費用の一部又は全部を支払うことができる。

(費用の徴収)
第三十一条  家庭裁判所は、少年又はこれを扶養する義務のある者から証人、鑑定人、通訳人、翻訳人、参考人、第二十二条の三第三項の規定により選任された付添人及び補導を委託された者に支給した旅費、日当、宿泊料その他の費用並びに少年鑑別所及び少年院において生じた費用の全部又は一部を徴収することができる。
2  前項の費用の徴収については、非訟事件手続法 (明治三十一年法律第十四号)第百六十三条 の規定を準用する。

(被害者等に対する通知)
第三十一条の二  家庭裁判所は、第三条第一項第一号又は第二号に掲げる少年に係る事件を終局させる決定をした場合において、最高裁判所規則の定めるところにより当該事件の被害者等から申出があるときは、その申出をした者に対し、次に掲げる事項を通知するものとする。ただし、その通知をすることが少年の健全な育成を妨げるおそれがあり相当でないと認められるものについては、この限りでない。
一  少年及びその法定代理人の氏名及び住居
二  決定の年月日、主文及び理由の要旨
2  前項の申出は、同項に規定する決定が確定した後三年を経過したときは、することができない。
3  第五条の二第三項の規定は、第一項の規定により通知を受けた者について、準用する。
    第四節 抗告


(抗告)
第三十二条  保護処分の決定に対しては、決定に影響を及ぼす法令の違反、重大な事実の誤認又は処分の著しい不当を理由とするときに限り、少年、その法定代理人又は付添人から、二週間以内に、抗告をすることができる。ただし、付添人は、選任者である保護者の明示した意思に反して、抗告をすることができない。

(抗告裁判所の調査の範囲)
第三十二条の二  抗告裁判所は、抗告の趣意に含まれている事項に限り、調査をするものとする。
2  抗告裁判所は、抗告の趣意に含まれていない事項であつても、抗告の理由となる事由に関しては、職権で調査をすることができる。

(抗告裁判所の事実の取調べ)
第三十二条の三  抗告裁判所は、決定をするについて必要があるときは、事実の取調べをすることができる。
2  前項の取調べは、合議体の構成員にさせ、又は家庭裁判所の裁判官に嘱託することができる。

(抗告受理の申立て)
第三十二条の四  検察官は、第二十二条の二第一項の決定がされた場合においては、保護処分に付さない決定又は保護処分の決定に対し、同項の決定があつた事件の非行事実の認定に関し、決定に影響を及ぼす法令の違反又は重大な事実の誤認があることを理由とするときに限り、高等裁判所に対し、二週間以内に、抗告審として事件を受理すべきことを申し立てることができる。
2  前項の規定による申立て(以下「抗告受理の申立て」という。)は、申立書を原裁判所に差し出してしなければならない。この場合において、原裁判所は、速やかにこれを高等裁判所に送付しなければならない。
3  高等裁判所は、抗告受理の申立てがされた場合において、抗告審として事件を受理するのを相当と認めるときは、これを受理することができる。この場合においては、その旨の決定をしなければならない。
4  高等裁判所は、前項の決定をする場合において、抗告受理の申立ての理由中に重要でないと認めるものがあるときは、これを排除することができる。
5  第三項の決定は、高等裁判所が原裁判所から第二項の申立書の送付を受けた日から二週間以内にしなければならない。
6  第三項の決定があつた場合には、抗告があつたものとみなす。この場合において、第三十二条の二の規定の適用については、抗告受理の申立ての理由中第四項の規定により排除されたもの以外のものを抗告の趣意とみなす。

(抗告審における国選付添人)
第三十二条の五  前条第三項の決定があつた場合において、少年に弁護士である付添人がないときは、抗告裁判所は、弁護士である付添人を付さなければならない。
2  抗告裁判所は、第二十二条の三第二項に規定する事件(家庭裁判所において第十七条第一項第二号の措置がとられたものに限る。)について、少年に弁護士である付添人がなく、かつ、事案の内容、保護者の有無その他の事情を考慮し、抗告審の審理に弁護士である付添人が関与する必要があると認めるときは、弁護士である付添人を付することができる。

(準用)
第三十二条の六  第三十二条の二、第三十二条の三及び前条に定めるもののほか、抗告審の審理については、その性質に反しない限り、家庭裁判所の審判に関する規定を準用する。

(抗告審の裁判)
第三十三条  抗告の手続がその規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定をもつて、抗告を棄却しなければならない。
2  抗告が理由のあるときは、決定をもつて、原決定を取り消して、事件を原裁判所に差し戻し、又は他の家庭裁判所に移送しなければならない。

(執行の停止)
第三十四条  抗告は、執行を停止する効力を有しない。但し、原裁判所又は抗告裁判所は、決定をもつて、執行を停止することができる。

(再抗告)
第三十五条  抗告裁判所のした第三十三条の決定に対しては、憲法に違反し、若しくは憲法の解釈に誤りがあること、又は最高裁判所若しくは控訴裁判所である高等裁判所の判例と相反する判断をしたことを理由とする場合に限り、少年、その法定代理人又は付添人から、最高裁判所に対し、二週間以内に、特に抗告をすることができる。ただし、付添人は、選任者である保護者の明示した意思に反して、抗告をすることができない。
2  第三十二条の二、第三十二条の三、第三十二条の五第二項及び第三十二条の六から前条までの規定は、前項の場合に、これを準用する。この場合において、第三十三条第二項中「取り消して、事件を原裁判所に差し戻し、又は他の家庭裁判所に移送しなければならない」とあるのは、「取り消さなければならない。この場合には、家庭裁判所の決定を取り消して、事件を家庭裁判所に差し戻し、又は他の家庭裁判所に移送することができる」と読み替えるものとする。

(その他の事項)
第三十六条  この法律で定めるものの外、保護事件に関して必要な事項は、最高裁判所がこれを定める。
   第三章 成人の刑事事件


(公訴の提起)
第三十七条  次に掲げる成人の事件については、公訴は、家庭裁判所にこれを提起しなければならない。
一  未成年者喫煙禁止法 (明治三十三年法律第三十三号)の罪
二  未成年者飲酒禁止法 (大正十一年法律第二十号)の罪
三  労働基準法 (昭和二十二年法律第四十九号)第五十六条 又は第六十三条 に関する第百十八条 の罪、十八歳に満たない者についての第三十二条又は第六十一条、第六十二条若しくは第七十二条に関する第百十九条第一号の罪及び第五十七条から第五十九条まで又は第六十四条に関する第百二十条第一号の罪(これらの罪に関する第百二十一条の規定による事業主の罪を含む。)
四  児童福祉法第六十条 及び第六十二条第六号 の罪
五  学校教育法 (昭和二十二年法律第二十六号)第百四十四条 及び第百四十五条 の罪
2  前項に掲げる罪とその他の罪が刑法 (明治四十年法律第四十五号)第五十四条第一項 に規定する関係にある事件については、前項に掲げる罪の刑をもつて処断すべきときに限り、前項の規定を適用する。

(事件の通告)
第三十八条  家庭裁判所は、少年に対する保護事件の調査又は審判により、前条に掲げる事件を発見したときは、これを検察官又は司法警察員に通知しなければならない。

第三十九条  削除
   第四章 少年の刑事事件

    第一節 通則


(準拠法例)
第四十条  少年の刑事事件については、この法律で定めるものの外、一般の例による。
    第二節 手続


(司法警察員の送致)
第四十一条  司法警察員は、少年の被疑事件について捜査を遂げた結果、罰金以下の刑にあたる犯罪の嫌疑があるものと思料するときは、これを家庭裁判所に送致しなければならない。犯罪の嫌疑がない場合でも、家庭裁判所の審判に付すべき事由があると思料するときは、同様である。

(検察官の送致)
第四十二条  検察官は、少年の被疑事件について捜査を遂げた結果、犯罪の嫌疑があるものと思料するときは、第四十五条第五号本文に規定する場合を除いて、これを家庭裁判所に送致しなければならない。犯罪の嫌疑がない場合でも、家庭裁判所の審判に付すべき事由があると思料するときは、同様である。
2  前項の場合においては、刑事訴訟法 の規定に基づく裁判官による被疑者についての弁護人の選任は、その効力を失う。

(勾留に代る措置)
第四十三条  検察官は、少年の被疑事件においては、裁判官に対して、勾留の請求に代え、第十七条第一項の措置を請求することができる。但し、第十七条第一項第一号の措置は、家庭裁判所の裁判官に対して、これを請求しなければならない。
2  前項の請求を受けた裁判官は、第十七条第一項の措置に関して、家庭裁判所と同一の権限を有する。
3  検察官は、少年の被疑事件においては、やむを得ない場合でなければ、裁判官に対して、勾留を請求することはできない。

(勾留に代る措置の効力)
第四十四条  裁判官が前条第一項の請求に基いて第十七条第一項第一号の措置をとつた場合において、検察官は、捜査を遂げた結果、事件を家庭裁判所に送致しないときは、直ちに、裁判官に対して、その措置の取消を請求しなければならない。
2  裁判官が前条第一項の請求に基いて第十七条第一項第二号の措置をとるときは、令状を発してこれをしなければならない。
3  前項の措置の効力は、その請求をした日から十日とする。

(検察官へ送致後の取扱い)
第四十五条  家庭裁判所が、第二十条の規定によつて事件を検察官に送致したときは、次の例による。
一  第十七条第一項第一号の措置は、その少年の事件が再び家庭裁判所に送致された場合を除いて、検察官が事件の送致を受けた日から十日以内に公訴が提起されないときは、その効力を失う。公訴が提起されたときは、裁判所は、検察官の請求により、又は職権をもつて、いつでも、これを取り消すことができる。
二  前号の措置の継続中、勾留状が発せられたときは、その措置は、これによつて、その効力を失う。
三  第一号の措置は、その少年が満二十歳に達した後も、引き続きその効力を有する。
四  第十七条第一項第二号の措置は、これを裁判官のした勾留とみなし、その期間は、検察官が事件の送致を受けた日から、これを起算する。この場合において、その事件が先に勾留状の発せられた事件であるときは、この期間は、これを延長することができない。
五  検察官は、家庭裁判所から送致を受けた事件について、公訴を提起するに足りる犯罪の嫌疑があると思料するときは、公訴を提起しなければならない。ただし、送致を受けた事件の一部について公訴を提起するに足りる犯罪の嫌疑がないか、又は犯罪の情状等に影響を及ぼすべき新たな事情を発見したため、訴追を相当でないと思料するときは、この限りでない。送致後の情況により訴追を相当でないと思料するときも、同様である。
六  少年又は保護者が選任した弁護士である付添人は、これを弁護人とみなす。
七  第四号の規定により第十七条第一項第二号の措置が裁判官のした勾留とみなされた場合には、勾留状が発せられているものとみなして、刑事訴訟法 中、裁判官による被疑者についての弁護人の選任に関する規定を適用する。

第四十五条の二  前条第一号から第四号まで及び第七号の規定は、家庭裁判所が、第十九条第二項又は第二十三条第三項の規定により、事件を検察官に送致した場合に準用する。

(訴訟費用の負担)
第四十五条の三  家庭裁判所が、先に裁判官により被疑者のため弁護人が付された事件について第二十三条第二項又は第二十四条第一項の決定をするときは、刑事訴訟法 中、訴訟費用の負担に関する規定を準用する。この場合において、同法第百八十一条第一項 及び第二項 中「刑の言渡」とあるのは、「保護処分の決定」と読み替えるものとする。
2  検察官は、家庭裁判所が少年に訴訟費用の負担を命ずる裁判をした事件について、その裁判を執行するため必要な限度で、最高裁判所規則の定めるところにより、事件の記録及び証拠物を閲覧し、及び謄写することができる。

(保護処分等の効力)
第四十六条  罪を犯した少年に対して第二十四条第一項の保護処分がなされたときは、審判を経た事件について、刑事訴追をし、又は家庭裁判所の審判に付することができない。
2  第二十二条の二第一項の決定がされた場合において、同項の決定があつた事件につき、審判に付すべき事由の存在が認められないこと又は保護処分に付する必要がないことを理由とした保護処分に付さない旨の決定が確定したときは、その事件についても、前項と同様とする。
3  第一項の規定は、第二十七条の二第一項の規定による保護処分の取消しの決定が確定した事件については、適用しない。ただし、当該事件につき同条第六項の規定によりその例によることとされる第二十二条の二第一項の決定がされた場合であつて、その取消しの理由が審判に付すべき事由の存在が認められないことであるときは、この限りでない。

(時効の停止)
第四十七条  第八条第一項前段の場合においては第二十一条の決定があつてから、第八条第一項後段の場合においては送致を受けてから、保護処分の決定が確定するまで、公訴の時効は、その進行を停止する。
2  前項の規定は、第二十一条の決定又は送致の後、本人が満二十歳に達した事件についても、これを適用する。

(勾留)
第四十八条  勾留状は、やむを得ない場合でなければ、少年に対して、これを発することはできない。
2  少年を勾留する場合には、少年鑑別所にこれを拘禁することができる。
3  本人が満二十歳に達した後でも、引き続き前項の規定によることができる。

(取扱いの分離)
第四十九条  少年の被疑者又は被告人は、他の被疑者又は被告人と分離して、なるべく、その接触を避けなければならない。
2  少年に対する被告事件は、他の被告事件と関連する場合にも、審理に妨げない限り、その手続を分離しなければならない。
3  刑事施設、留置施設及び海上保安留置施設においては、少年(刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律 (平成十七年法律第五十号)第二条第四号 の受刑者(同条第八号 の未決拘禁者としての地位を有するものを除く。)を除く。)を成人と分離して収容しなければならない。

(審理の方針)
第五十条  少年に対する刑事事件の審理は、第九条の趣旨に従つて、これを行わなければならない。
    第三節 処分


(死刑と無期刑の緩和)
第五十一条  罪を犯すとき十八歳に満たない者に対しては、死刑をもつて処断すべきときは、無期刑を科する。
2  罪を犯すとき十八歳に満たない者に対しては、無期刑をもつて処断すべきときであつても、有期の懲役又は禁錮を科することができる。この場合において、その刑は、十年以上十五年以下において言い渡す。

(不定期刑)
第五十二条  少年に対して長期三年以上の有期の懲役又は禁錮をもつて処断すべきときは、その刑の範囲内において、長期と短期を定めてこれを言い渡す。但し、短期が五年を越える刑をもつて処断すべきときは、短期を五年に短縮する。
2  前項の規定によつて言い渡すべき刑については、短期は五年、長期は十年を越えることはできない。
3  刑の執行猶予の言渡をする場合には、前二項の規定は、これを適用しない。

(少年鑑別所収容中の日数)
第五十三条  第十七条第一項第二号の措置がとられた場合においては、少年鑑別所に収容中の日数は、これを未決勾留の日数とみなす。

(換刑処分の禁止)
第五十四条  少年に対しては、労役場留置の言渡をしない。

(家庭裁判所への移送)
第五十五条  裁判所は、事実審理の結果、少年の被告人を保護処分に付するのが相当であると認めるときは、決定をもつて、事件を家庭裁判所に移送しなければならない。

(懲役又は禁錮の執行)
第五十六条  懲役又は禁錮の言渡しを受けた少年(第三項の規定により少年院において刑の執行を受ける者を除く。)に対しては、特に設けた刑事施設又は刑事施設若しくは留置施設内の特に分界を設けた場所において、その刑を執行する。
2  本人が満二十歳に達した後でも、満二十六歳に達するまでは、前項の規定による執行を継続することができる。
3  懲役又は禁錮の言渡しを受けた十六歳に満たない少年に対しては、刑法第十二条第二項 又は第十三条第二項 の規定にかかわらず、十六歳に達するまでの間、少年院において、その刑を執行することができる。この場合において、その少年には、矯正教育を授ける。

(刑の執行と保護処分)
第五十七条  保護処分の継続中、懲役、禁錮又は拘留の刑が確定したときは、先に刑を執行する。懲役、禁錮又は拘留の刑が確定してその執行前保護処分がなされたときも、同様である。

(仮釈放)
第五十八条  少年のとき懲役又は禁錮の言渡しを受けた者については、次の期間を経過した後、仮釈放をすることができる。
一  無期刑については七年
二  第五十一条第二項の規定により言い渡した有期の刑については三年
三  第五十二条第一項及び第二項の規定により言い渡した刑については、その刑の短期の三分の一
2  第五十一条第一項の規定により無期刑の言渡しを受けた者については、前項第一号の規定は適用しない。

(仮釈放期間の終了)
第五十九条  少年のとき無期刑の言渡しを受けた者が、仮釈放後、その処分を取り消されないで十年を経過したときは、刑の執行を受け終わつたものとする。
2  少年のとき第五十一条第二項又は第五十二条第一項及び第二項の規定により有期の刑の言渡しを受けた者が、仮釈放後、その処分を取り消されないで仮釈放前に刑の執行を受けた期間と同一の期間又は第五十一条第二項の刑期若しくは第五十二条第一項及び第二項の長期を経過したときは、そのいずれか早い時期において、刑の執行を受け終わつたものとする。

(人の資格に関する法令の適用)
第六十条  少年のとき犯した罪により刑に処せられてその執行を受け終り、又は執行の免除を受けた者は、人の資格に関する法令の適用については、将来に向つて刑の言渡を受けなかつたものとみなす。
2  少年のとき犯した罪について刑に処せられた者で刑の執行猶予の言渡を受けた者は、その猶予期間中、刑の執行を受け終つたものとみなして、前項の規定を適用する。
3  前項の場合において、刑の執行猶予の言渡を取り消されたときは、人の資格に関する法令の適用については、その取り消されたとき、刑の言渡があつたものとみなす。
   第五章 雑則


(記事等の掲載の禁止)
第六十一条  家庭裁判所の審判に付された少年又は少年のとき犯した罪により公訴を提起された者については、氏名、年齢、職業、住居、容ぼう等によりその者が当該事件の本人であることを推知することができるような記事又は写真を新聞紙その他の出版物に掲載してはならない。

   附 則 抄


(施行期日)
第六十二条  この法律は、昭和二十四年一月一日から、これを施行する。

(経過規定)
第六十三条  この附則で「新法」とは、この法律による改正後の少年法をいい、「旧法」とは、従前の少年法(大正十一年法律第四十二号)をいう。
2  この法律施行の際少年審判所に係属中の事件は、これを家庭裁判所に係属したものとみなす。
3  前項の場合において、旧法第三十七条の規定によりなされた処分は、次の例に従い、これを新法第十七条の規定によりなされた措置とみなす。
      旧法第三十七条       新法第十七条
    第一項第一号から第四号までの処分
                  第一項第一号の措置
    第二項の処分        第一項第二号の措置
4  旧法第四条第一項第五号から第九号までの保護処分は、次の例に従い、これを新法第二十四条又は第二十五条の規定によりなされたものとみなす。
      旧法第四条         新法
    第一項第五号(保護団体に委託する保護処分を除く。)及び第九号の保護処分
                  第二十五条第一項及び第二項第三号
    第一項第五号中保護団体に委託する保護処分及び第六号の保護処分
                  第二十四条第一項第一号
    第一項第七号の保護処分   第二十四条第一項第二号
    第一項第八号の保護処分   第二十四条第一項第三号
5  前二項に規定するものの外、旧法の規定によりなされた処分は、この法律の相当規定によりなされたものとみなす。

第六十四条  この法律施行前言渡を受けた刑においては、第五十八条及び第五十九条の適用については、「第五十一条」及び「第五十二条第一項及び第二項」とあるのは、それぞれ、「旧法第七条第一項」及び「旧法第八条第一項及び第二項」と読み替えるものとする。

第六十五条  この法律施行前、十六歳に満たないで罪を犯した者に対しては、なお旧法第七条第一項の例による。

第六十六条  旧法第四条の保護処分を受けた少年に対しては、旧法第六十三条の規定により刑事訴追をすることのできない事件について、刑事訴追をし、又は家庭裁判所の審判に付することはできない。

第六十七条  第六十条の規定は、この法律施行前、少年のとき犯した罪により死刑又は無期刑に処せられ、減刑その他の事由で刑期を満了し、又は刑の執行の免除を受けた者に対しても、これを適用する。

   附 則 (昭和二四年六月一五日法律第二一二号)

 この法律は、公布の日から施行する。


   附 則 (昭和二四年一二月八日法律第二四六号)

 この法律は、公布の日から施行する。


   附 則 (昭和二五年四月一四日法律第九六号) 抄


1  この法律のうち、裁判所法第六十一条の二、第六十一条の三及び第六十五条の改正規定、検察審査会法第六条第六号の改正規定中少年調査官及び少年調査官補に関するもの並びに少年法の改正規定は公布の日から起算して三十日を経過した日から、その他の部分は公布の日から施行する。
2  この法律の公布の日から起算して三十日を経過した際現に少年保護司に補せられている裁判所事務官で、少年調査官に任命されないものは、別に辞令を発せられないときは、裁判所事務官を兼ねて少年調査官補に任命され且つ、現にその者の勤務する裁判所に勤務することを命ぜられたものとみなす。

   附 則 (昭和二五年四月一五日法律第九八号)

 この法律は、公布の日から施行する。


   附 則 (昭和二五年五月二五日法律第二〇四号) 抄


1  この法律は、更正緊急保護法(昭和二十五年法律第二百三号)の施行の日から施行する。

   附 則 (昭和二六年三月三〇日法律第五九号) 抄


1  この法律のうち、裁判所法第六十五条の二及び国家公務員法第二条の改正規定は昭和二十七年一月一日から、その他の規定は昭和二十六年四月一日から施行する。

   附 則 (昭和二七年七月三一日法律第二六八号) 抄


1  この法律は、昭和二十七年八月一日から施行する。

   附 則 (昭和二八年七月二五日法律第八六号) 抄


1  この法律は、昭和二十八年八月一日から施行する。

   附 則 (昭和二九年五月二七日法律第一二六号) 抄


1  この法律は、昭和二十九年六月一日から施行する。

   附 則 (昭和二九年六月八日法律第一六三号) 抄


(施行期日)
1  この法律中、第五十三条の規定は交通事件即決裁判手続法の施行の日から、その他の部分は、警察法(昭和二十九年法律第百六十二号。同法附則第一項但書に係る部分を除く。)の施行の日から施行する。

   附 則 (昭和六〇年六月一日法律第四五号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、昭和六十一年四月一日から施行する。

   附 則 (昭和六二年九月二六日法律第九九号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、昭和六十三年四月一日から施行する。

(労働時間に関する経過措置)
第二条  昭和六十三年三月三十一日を含む一週間に係る労働時間については、この法律による改正後の労働基準法(以下「新法」という。)第三十二条第一項、第三十三条、第三十六条、第三十七条、第六十条、第六十四条の二及び第六十六条第二項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
2  この法律の施行の際使用者がこの法律による改正前の労働基準法(以下「旧法」という。)第三十二条第二項の規定により労働させることとしている労働者に関しては、同項の規定に基づく就業規則その他これに準ずるものによる定めをしている四週間以内の一定の期間のうち昭和六十三年三月三十一日を含む期間に係る労働時間については、新法第三十二条、第三十二条の二、第三十三条、第三十六条、第三十七条、第六十四条の二及び第六十六条第二項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第五条  この法律の施行前にした行為並びに附則第二条及び第三条第一項の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第六条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

   附 則 (平成七年五月一二日法律第九一号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。

   附 則 (平成九年六月一一日法律第七四号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、平成十年四月一日から施行する。

(少年法の一部改正に伴う経過措置)
第十一条  前条の規定による改正前の少年法第二十四条第一項第二号の規定によりなされた教護院に送致する決定又は養護施設に送致する決定であって、この法律の施行の際その決定に係る保護処分が終了していないものについては、それぞれ前条の規定による改正後の同号の規定によりなされた児童自立支援施設に送致する決定又は児童養護施設に送致する決定とみなす。

   附 則 (平成一一年七月一六日法律第八七号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、平成十二年四月一日から施行する。

(検討)
第二百五十条  新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。

第二百五十一条  政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

第二百五十二条  政府は、医療保険制度、年金制度等の改革に伴い、社会保険の事務処理の体制、これに従事する職員の在り方等について、被保険者等の利便性の確保、事務処理の効率化等の視点に立って、検討し、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一二年一二月六日法律第一四二号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、平成十三年四月一日から施行する。

(少年法の一部改正に伴う経過措置)
第二条  この法律の施行の際現に家庭裁判所に係属している事件についてとられる少年法第十七条第一項第二号の措置における収容の期間の更新及び通算した収容の期間の限度については、第一条の規定による改正後の同法(以下「新法」という。)第十七条第三項から第五項まで及び第九項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
2  新法第十七条の二の規定は、前項に規定する少年法第十七条第一項第二号の措置及びその収容の期間の更新の決定については、適用しない。
3  新法第二十二条の二の規定(新法において準用し、又はその例による場合を含む。)は、この法律の施行の際現に裁判所に係属している事件の手続並びにこの法律の施行後に係属する当該事件の抗告審及び再抗告審の手続については、適用しない。
4  新法第二十七条の二第二項の規定は、この法律の施行後に終了する保護処分について適用する。
5  この法律の施行前にした行為に係る検察官への送致、刑の適用及び仮釈放をすることができるまでの期間については、なお従前の例による。

(検討等)
第三条  政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の施行の状況について国会に報告するとともに、その状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その検討の結果に基づいて法制の整備その他の所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一五年七月一六日法律第一二一号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、平成十七年四月一日から施行する。

   附 則 (平成一六年五月二八日法律第六二号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一  第一条(刑事訴訟法第三十一条の次に一条を加える改正規定、同法第三十六条の次に二条を加える改正規定、同法第三十七条の次に四条を加える改正規定、同法第三十八条第一項を改め、同条の次に三条を加える改正規定、同法第五十八条及び第八十九条の改正規定、同法第百八十一条に一項を加える改正規定、同法第百八十三条に一項を加える改正規定、同法第百八十七条の次に一条を加える改正規定、同法第二百三条第二項の次に一項を加える改正規定、同法第二百四条第二項を改め、同条第一項の次に一項を加える改正規定、同法第二百五条に一項を加える改正規定、同法第二百七条第二項を改め、同条第一項の次に二項を加える改正規定、同法第二百七十二条に一項を加える改正規定、同法第三百十三条の次に一条を加える改正規定、同法第二編中第三章の次に一章を加える改正規定、同法第四百三条の次に一条を加える改正規定、同法第四百十三条の次に一条を加える改正規定、同法第五百条の次に三条を加える改正規定並びに第五百三条及び第五百四条の改正規定に限る。)、第四条、次条並びに附則第三条及び第九条の規定 公布の日から起算して二年六月を超えない範囲内において政令で定める日

   附 則 (平成一六年一二月三日法律第一五二号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第三十九条  この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第四十条  附則第三条から第十条まで、第二十九条及び前二条に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成一六年一二月三日法律第一五三号)


(施行期日)
第一条  この法律は、平成十七年一月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
三  第二条(次号に掲げる改正規定を除く。)並びに附則第三条、第四条、第六条及び第十条(次号に掲げる改正規定を除く。)の規定 平成十七年四月一日

   附 則 (平成一七年五月二五日法律第五〇号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(検討)
第四十一条  政府は、施行日から五年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一七年一一月七日法律第一二三号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、平成十八年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一  附則第二十四条、第四十四条、第百一条、第百三条、第百十六条から第百十八条まで及び第百二十二条の規定 公布の日
二  第五条第一項(居宅介護、行動援護、児童デイサービス、短期入所及び共同生活援助に係る部分を除く。)、第三項、第五項、第六項、第九項から第十五項まで、第十七項及び第十九項から第二十二項まで、第二章第一節(サービス利用計画作成費、特定障害者特別給付費、特例特定障害者特別給付費、療養介護医療費、基準該当療養介護医療費及び補装具費の支給に係る部分に限る。)、第二十八条第一項(第二号、第四号、第五号及び第八号から第十号までに係る部分に限る。)及び第二項(第一号から第三号までに係る部分に限る。)、第三十二条、第三十四条、第三十五条、第三十六条第四項(第三十七条第二項において準用する場合を含む。)、第三十八条から第四十条まで、第四十一条(指定障害者支援施設及び指定相談支援事業者の指定に係る部分に限る。)、第四十二条(指定障害者支援施設等の設置者及び指定相談支援事業者に係る部分に限る。)、第四十四条、第四十五条、第四十六条第一項(指定相談支援事業者に係る部分に限る。)及び第二項、第四十七条、第四十八条第三項及び第四項、第四十九条第二項及び第三項並びに同条第四項から第七項まで(指定障害者支援施設等の設置者及び指定相談支援事業者に係る部分に限る。)、第五十条第三項及び第四項、第五十一条(指定障害者支援施設及び指定相談支援事業者に係る部分に限る。)、第七十条から第七十二条まで、第七十三条、第七十四条第二項及び第七十五条(療養介護医療及び基準該当療養介護医療に係る部分に限る。)、第二章第四節、第三章、第四章(障害福祉サービス事業に係る部分を除く。)、第五章、第九十二条第一号(サービス利用計画作成費、特定障害者特別給付費及び特例特定障害者特別給付費の支給に係る部分に限る。)、第二号(療養介護医療費及び基準該当療養介護医療費の支給に係る部分に限る。)、第三号及び第四号、第九十三条第二号、第九十四条第一項第二号(第九十二条第三号に係る部分に限る。)及び第二項、第九十五条第一項第二号(第九十二条第二号に係る部分を除く。)及び第二項第二号、第九十六条、第百十条(サービス利用計画作成費、特定障害者特別給付費、特例特定障害者特別給付費、療養介護医療費、基準該当療養介護医療費及び補装具費の支給に係る部分に限る。)、第百十一条及び第百十二条(第四十八条第一項の規定を同条第三項及び第四項において準用する場合に係る部分に限る。)並びに第百十四条並びに第百十五条第一項及び第二項(サービス利用計画作成費、特定障害者特別給付費、特例特定障害者特別給付費、療養介護医療費、基準該当療養介護医療費及び補装具費の支給に係る部分に限る。)並びに附則第十八条から第二十三条まで、第二十六条、第三十条から第三十三条まで、第三十五条、第三十九条から第四十三条まで、第四十六条、第四十八条から第五十条まで、第五十二条、第五十六条から第六十条まで、第六十二条、第六十五条、第六十八条から第七十条まで、第七十二条から第七十七条まで、第七十九条、第八十一条、第八十三条、第八十五条から第九十条まで、第九十二条、第九十三条、第九十五条、第九十六条、第九十八条から第百条まで、第百五条、第百八条、第百十条、第百十二条、第百十三条及び第百十五条の規定 平成十八年十月一日

(罰則の適用に関する経過措置)
第百二十一条  この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百二十二条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成一八年六月八日法律第五八号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (平成一九年六月一日法律第六八号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
二  第一条(少年法第二十二条の三の見出し中「検察官が関与する場合の」を削り、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に一項を加える改正規定、同法第三十条第四項及び第三十一条第一項の改正規定、同法第三十二条の五の見出しを「(抗告審における国選付添人)」に改め、同条に一項を加える改正規定並びに同法第三十五条第二項の改正規定に限る。)及び第四条(総合法律支援法目次の改正規定、同法第三十条第一項第三号、第三十七条、第三十八条並びに第三十九条の見出し及び同条第一項から第三項までの改正規定並びに同条の次に一条を加える改正規定に限る。)の規定 総合法律支援法附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日又はこの法律の施行の日のいずれか遅い日

(経過措置)
第二条  この法律の施行の際現に家庭裁判所に係属している事件についてなされる保護処分については、第一条の規定による改正後の少年法第二十四条第一項ただし書の規定並びに第二条の規定による改正後の少年院法第二条第二項及び第五項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

第三条  第一条の規定による改正後の少年法第二十六条の四の規定は、この法律の施行の日以後に第一条の規定による改正後の少年法第二十四条第一項第一号の保護処分の決定を受けた者について適用する。

   附 則 (平成一九年六月一日法律第七三号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、平成二十年四月一日から施行する。

   附 則 (平成一九年六月一五日法律第八八号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
二  第五十九条、第六十七条及び第七十条第六項並びに附則第十一条第二項、第十四条及び第二十八条の規定 この法律の施行の日又は少年法等の一部を改正する法律(平成十九年法律第六十八号。附則第十一条において「少年法等一部改正法」という。)の施行の日のいずれか遅い日

   附 則 (平成一九年六月二七日法律第九六号) 抄


(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。